低エネルギーイオンミリングを用いた化合物半導体の高分解能観察例

FIBによるTEM試料作製ではGaイオンビームによるダメージ層(~20nm)が加工面に形成されてしまいます。低エネルギーイオンミリング(Arイオンビーム)でGaイオンビームのダメージ層を除去し※、化合物半導体の構造を可視化することができます。
※Arイオンビームによる数nmのダメージ層あり

<使用機器>
分析透過電子顕微鏡(FE-TEM/EDS)
集束イオンビーム装置(FIB)
低エネルギーイオンミリング装置(Gentle Mill)

<測定手順>
①FIB-マイクロプロービング法による断面試料作製
   ↓
②低エネルギーイオンミリングによるダメージ層の除去
   ↓
③TEMによる断面試料の観察

※ダメージ層の除去状況により、②、③の作業を複数回行います。
①→②→③→②→③→②→③・・・・

<納期>
担当職員にお問い合わせください。

<測定例>

測定例1 (AlGaAs/GaAs)

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  • 図1  AlGaAs/GaAsの仕上げ加工の比較<br>(ダメージ層を除去することで鮮明なTEM画像が得られます。)
  • 図1  AlGaAs/GaAsの仕上げ加工の比較
    (ダメージ層を除去することで鮮明なTEM画像が得られます。)



測定例2 (GaN)

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  • 図2  GaNの仕上げ加工の比較
  • 図2  GaNの仕上げ加工の比較

ご利用を希望される方へ

今回のような観察を実施した場合は、下記料金表が適用されます。詳細は、ご相談願います。
観察条件および撮影枚数により費用は変わりますので、詳細は担当職員にお問い合わせください。
ご要望に応じて見積書を作成いたします。

試験計測料金

NO.項目単位料金担当部名
K1625TEM試料調製 FIB-マイクロプロービング法 低加速ガリウムイオン低加速ガリウムイオン仕上げ 1試料につき111,980川崎技術支援部
K1425TEM試料調製 低エネルギーイオンミリング (ジェントルミル)1試料1条件につき13,530川崎技術支援部
K1440電界放出型分析透過電子顕微鏡(FE-TEM)10万倍以下倍率 10万倍以下 1視野につき17,710川崎技術支援部
K1445電界放出型分析透過電子顕微鏡(FE-TEM)10万倍以下 1視野増倍率 10万倍以下 1視野増すごとに8,800川崎技術支援部
K1441電界放出型分析透過電子顕微鏡(FE-TEM)10万倍を超えて50万倍以下倍率 10万倍を超えて50万倍以下 1視野につき23,430川崎技術支援部
K1446電界放出型分析透過電子顕微鏡(FE-TEM)10万倍を超えて50万倍以下 1視野増倍率 10万倍を超えて50万倍以下 1視野増すごとに13,310川崎技術支援部
K1450電界放出型分析透過電子顕微鏡(FE-TEM)50万倍を超えて200万倍以下倍率  50万倍を超えて200万倍以下 1視野につき32,340川崎技術支援部
K1455電界放出型分析透過電子顕微鏡(FE-TEM)50万倍を超えて200万倍以下 1視野増倍率  50万倍を超えて200万倍以下 1視野増すごとに17,710川崎技術支援部
K1451電界放出型分析透過電子顕微鏡(FE-TEM)200万倍を超えるもの倍率 200万倍を超えるもの 1視野につき46,860川崎技術支援部
K1456電界放出型分析透過電子顕微鏡(FE-TEM)200万倍を超えるもの 1視野増倍率 200万倍を超えるもの 1視野増すごとに27,830川崎技術支援部
K1460電界放出型分析透過電子顕微鏡(FE-TEM)試料傾斜調整試料傾斜調整 1条件ごとに12,210川崎技術支援部
  • この装置・試験等に関連するお問い合わせ
  • 担当:川崎技術支援部