KEC法による電磁波シールド材のシールド効果測定

KEC法とは?

電子技術部電磁環境グループではKEC法(KEC関西電子工業振興センター)による電磁波シールド材のシールド効果測定を行っています。
KEC法は電波暗室などの大掛かりな設備を用いることなく、また、サンプルの複雑な加工をすることなく、シート状の電磁波シールド材の近傍界の電界・磁界のシールド効果を測定する装置です(図1)。測定冶具は、上下対称の構造となっており、電界・磁界の送・受信アンテナの間にシート状の電磁波シールド材を挿入し、空の状態と比較することでシールド効果を測定します(図2)。
測定周波数範囲は100kHz~1GHz、測定可能なサンプル形状は150mm×150mm、厚さ5mm以下となっています。

電界用測定冶具
図1 電界用測定冶具
磁界用測定冶具
図2 磁界用測定冶具

KEC法による電磁波シールド材のシールド効果測定

図3に近傍電界に対するシールド効果の測定例、図4に近傍磁界に対するシールド効果の測定例を示します。

近傍電界に対するシールド効果の測定例
図3 近傍電界に対するシールド効果の測定例
近傍磁界に対するシールド効果の測定例
図4 近傍磁界に対するシールド効果の測定例

測定したサンプルは市販の電磁波シールド材、網目が細かい金属メッシュ、網目が粗い金属メッシュです。図中の測定限界は、測定治具に付属の銅板により測定したものです。
選定した市販のシールド材では、近傍磁界に対しては効果がないことが分かります。また、網目が細かい金属メッシュの方が粗いものよりシールド効果が高くなっています。さらに、周波数によりシールド効果が変化することも分かります。

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