微小部X線応力測定装置による曲率を有する部品の残留応力測定
微小部X線応力測定装置の特徴
機械・材料技術部材料評価グループでは、微小部X線応力測定装置(リガク社 AutoMATEⅡ)で、シャフト(図1)やベアリングボール(図2)といった曲面を有する機械部品の残留応力を測定しました。


X線応力測定では、格子面によるX線の回折現象を利用し、多結晶体の格子面間距離を測定しています。
測定では平面部を基準とするため、シャフトやベアリングボールなどの曲率を有する機械部品は、正しく応力を測定できない場合があります。
微小部X線応力測定装置による残留応力の測定
シャフト(図3)およびベアリングボール(図4)の残留応力測定結果を示します。


このグラフは、横軸に直径とX線の照射範囲の比d/D、縦軸に直径0.15mmのX線照射範囲で測定された応力σ0.15を基準として、それぞれの照射範囲で測定された応力σDを無次元化した値σ/σ0.15を示しております。
d/Dが大きくなると部品の直径に対してX線の照射範囲が小さくなることを示しており、シャフトおよびベアリングボールともにX線の照射範囲が大きくなると曲面の影響を受けて残留応力の値も変化していることがわかります。
曲面を有する部品の応力測定について
X線を用いて曲率を有する機械部品の応力を測定する場合、その曲率とX線の照射範囲に注意が必要です。
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